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春の雪山 [山]

昨日の釣りに続いて、1ヶ月ぶりに山へ行く。スキー場の積雪を見る限りでは一昨日の降雪だけでなく、昨日も降っていたようだ。
当初は昨年末、ラッセルの末敗退した桟敷峠からの直登ルートでの風呂塔で、今シーズン最後と思われる新雪で戯れようかと考えていたが、K氏が同行してくれるということで、これまた昨年末行った天狗塚へ行くこととなった。前回は猛烈な風と視界不良のため、行けなかった牛の背回りの周回ルートを予定。

6時に待ち合わせて高速で池田回りで西山林道を目指す。K氏によると通常は貞光からの小島峠回りの方が距離が短いとのことだが、積雪による道路状態が分からないのでいつも使っているルートにする。3月に入り三好市になってしまった西祖谷の道路は時折凍結箇所があり、何度かテールを流しながらも林道に入る。林道は凍結はしているものの雪は深くはないので、ゆっくりと行けば十分チェーンなしで進める。

途中の広いスペースに2台の車が駐車しており、我々もここに止めることにした。上を見上げるといい感じで雪が覆っている。戻って来てから気づいたが、ここから見える山が天狗塚山頂であった。さてここで足ごしらえと荷物を準備するのだが、いつものザックと70Lザックどちらにするか。実は今シーズンは諦めかけていたスキーブーツとショートスキーを担いでの山スキーの準備をしてきた。以前、終了した剣山スキー場から塔の丸に担いで、滑ったことがある。牛の背はまだ行ったことがないが、T氏に聞くところによると、そこは広くて十分滑れるとのことだ。2月後半の雪解けで諦めていたが、今回の雪ですっぽり覆われている。但し、新雪の下の凍った部分がどれだけ残っているかだ。迷った挙げ句、先日3980円で買ったばかりのスキーブーツの試用も兼ね、今シーズン最初で最後のスキーを結構することにした。ブーツをザックの底に詰め込み、スキーはサイドに括り付ける。ビール1缶と500mLのペットボトルは3本、バーナーを使うメニューは重くなるので諦めた。最後にスノーシューを括り付け、なかなかの重量になった。スキーを括り付けた左サイドが重くてバランスが悪いが気にせず出発した。


これから目指す山頂

9時を回った遅い出発だが、距離はそれ程ないので大丈夫であろう。途中、マスクに飲ませる水を入れるシェラカップを取りに戻ることになって、前回もここで同じことをしたことを思い出す。前回は車止めのために戻ったが、今回も軽いランニングをする羽目に。

登山口に行くと車が2台駐車してあり、今日はいい天気で多くの登山者がいるようだ。モモは2週間程前の散歩中に走って、急に左後肢を痛めたらしく、ずっとびっこを引いているため、今回はマスクのみとなる。通常は重装備の怪しげな登山者に吠えたり、弁当を食べている人によって行くので、極力人がいるところは避けるのだが、天狗塚は山深い割には人気スポットなので、雪の時期でも人を避けることは難しい。2匹いると調子に乗るが、マスクだけなら何とかなるだろう。

最初から雪だが、先行者の足跡はしっかりついている。最初に単独の人と、その後男女2人らしき足跡で、このルートは3人か? 雪はふかふかで所々下が凍って滑る箇所があるので、早めに4本爪の軽アイゼンをセットした。気温が上がっているので、雪がこびり付いて高下駄状態になる。かなり汗が出てきたので、思い切って半袖Tシャツ1枚になるが、風は無く寒くはない。空は真っ青で早く上に行きたい気分だ。と言っても、もともと長く続く登りには強くない上、重荷があるので、K氏に先行してもらい、休みながら上がっていく。途中かなり凍ったところもあり、4本爪では苦しいところもあって、来シーズンには8本爪のアイゼンをニューアイテムにと考えながら、何とか樹林帯を抜けて振り返ると絶景が見える。右側に天狗塚が見えてきて、頂上には3,4人の影が見える。


落合峠も綺麗に見える

天狗塚と躄峠の間のピークに出ると南からの風が冷たい。気温は0℃。腹が減りまくっているので、取りあえずお握りを1個だけ腹に入れ、四方の写真を撮りまくる。剣山とジロウギュウも綺麗に見え、その間には赤帽子だろうか。寒峰から矢筈の稜線、黒笠もよく見える。買ったばかりのLUMIX LZ5の6倍ズームが大活躍だ。ただ、風景は綺麗なのだが、人物や近くの物を撮るとシャープさがなくてもっさりした感じなる。


6倍ズームで剣山&ジロウギュウもはっきりと撮れる

天狗塚の頂上も空きそうになり、ピークを目指す。途中のコルで単独の登山者とすれ違う。牛の背から来たようで、手に私と同じ種類のスノーシューを提げている。更に下ってきた夫婦ともすれ違う。2人もイヌを飼っているそうで、以前は同じようにイヌを連れてきたが、年を取ってついて来なくなったそうだ。聞けばモモやマスクと10才で、こいつらもいつまで喜んで車のラッゲージシートに飛び乗って来るのかとふと思う。


ピークへの最後の急斜で、一歩ごとに太ももが攣りだした。前回も同じところで攣り出したのだが、あの時は寒さのせいかと思っていたが、違うようだ。登り一辺倒のイザリのピークに登ってから一度コルに下って、上がるパターンでの相性が悪いのか。前回ほどではないので、一歩ごとしっかり踏みつける歩き方で、攣らなくなった。

天狗塚山頂では先行者が一人昼食を取っていた。この暖かさではここで気持ちよく休憩できる。我々もここで昼食を取ることにした。まずはビールを一流しして、いなり寿司をかっ込む。握り飯は凍るのでいなりにしたが、その必要はなかったようだ。食事を終えて写真を撮る。南に目を向けると今日は太平洋まで見える。中津山、国見山もくっきり、石鎚方面も見える。この雪の状態でこれほど澄んだ空は珍しい。ここまで来て大正解であった。

出発して牛の背を目指す。前回と違って先行者の後がはっきりしているので、一気に牛の背まで下る。ここからは初めてだ。向こうからの足跡と向こうへ向かう足跡があるが、どちらも私と同じMSR Denali Evo Ascentの跡。が、スノーシューを使うほどでもない深さなので、そのまま進む。トレースに沿ってアップダウンを繰り返し、少し歩きにくくなったところで、折角持ってきたということでスノーシューを装着。しかし、すぐに踏み跡が二手に分かれ、一方は右へ折れている。気にせずまっすぐ進むが踏み跡は1人が往復したような感じだ。とすぐに石標があり、トレースは引き返している。周回ルートは右に折れるルートのようだ。ここで、K氏と食い違いがあり、K氏は亀尻峠方面の周回を考えていたらしいことが分かった。そちらに回るとスキーを使う場所が恐らく無いのと、時間的にも遅くなりそうなので、トレースのある右に下るルートをお願いした。


広い牛の背を先行するマスク

少し戻って、凍った斜面で、いよいよブーツに履き替え、スキーを装着する。K氏には先に行っておいてもらった。期待を込めて滑り出す。が、すぐに新雪に潜り込み笹やコメツツジに突き刺さり、前のめりで転ぶ。その後も同じ動作を繰り返しなかなか進まない。結局、トレース跡の多少踏み固められた跡を歩いたり、ちょっと滑っては転ぶの繰り返し。笹が無くなり、樹林帯では多少滑れるが新雪では狭い隙間をコントロール出来るはずもなく、何度も木に激突して転ぶ。最後は急斜面で木々が密集し出したところで、スノーシューを外してアイゼンに履き替えているK氏やっとのことで追いついた。こちらもスキーを諦め苦労してブーツを履き替える。結局、しっかり締まった雪でも滑れる距離は短く、クロスカントリーで牛の背のアップダウンも含めてスキーをしないと運んだかいがないということがよく分かった。スキーの代わりに豪華食事にすべきであった。
新しく新調したモンベルのグローブは雪も入らず快適であったが、ただ何度も脱いだり付けたりしている間に3重構造の真ん中のインナーがずれて一度全てインナーを出す必要があった。Mサイズを購入したのだが、インナーの2枚はコスト削減のためかLLサイズ並にバカでかく、フィット感がイマイチであった。

不安定な場所で無理矢理ブーツとスキーをパッキングしたのでバランスが悪い。何度か転けてスキーを両側に振り分けると快適になった。始めからこうすりゃ良かったと思いつつひたすら下って、栗園に到着。車に戻ったのは16:00と早めの帰還で歩行距離は8km少々であった。先に駐車していた2台はまだある。バランスの悪くて重い荷物で上半身の筋トレになったようで肩やら痛い。おまけにスキーを外すときに転けてカメラが雪まみれとなり、レンズの曇りが直らない。チタンのシェラカップも転けた時に下敷きとなって曲がってしまったようだ。やはり徳島の急峻な山ではスキーは無理があるようだ。しかし、それ以上に好天に恵まれた1日がなにより満足であった。


企画倒れのファンスキー

今シーズン最後の雪山に満足しつつ、吉野川PAの温泉で汗を流して家路についた。


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